令和7年2月22日(土)17:00~19:00
演題『高齢者の不定愁訴に対する対応』
場所:札幌市中央区北4条西6丁目1番 毎日札幌会館5F
『TKP札幌ビジネスセンター赤レンガ前』
講師:北海道大学大学院歯学研究院
高齢者歯科学教室 山崎 裕 教授(13期)
昨年と同じ会場にて対面での講演会を開催しました。昨年同様先着20名で募集したところ、聴講者も昨年と同じ9名でした。

講演は「口腔の特殊性」「舌痛症」「非定型歯痛」「口腔異常感症、口腔セネストパチー」「不定愁訴への対応」という流れで、舌先の敏感さについては知りつつも驚き、最初に不定愁訴の分類と頻度で最も多い「舌痛症」が紹介されました。地図状舌と溝状舌と舌痛症の合併や他の疾患との関連、区別、特徴、原因、診方やとらえ方、カンジダ症や舌癌との鑑別など解説して頂き、特に診察時のポイントはとてもためになりました。次に「非定型歯痛」ですが、通常の歯髄炎との比較と対応の仕方や、実際に北大に紹介された症例で解説して頂きました。「口腔異常感症」は舌痛症に次いで症例が多く、「口腔セネストパチー」の実際の症例ではこのような病気が世の中にあるということに驚きました。
このような歯科心身症の治療で特に開業医での対応ですが、舌痛のメカニズムを明確に説明すること、痛みと共存して折り合いをつけて、痛くても普段通りの日常生活を送ることをゴールにした方が良いとのことで、その方法なども詳細で非常に勉強になりました。
もっと多くの先生方に聴いて頂きたい講演でした。
来年も同様の企画をしたいと考えております。(文責 久恒 泰宏)
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