総会次第に則り、塩井支部長(10期)の挨拶の後、議長に山本副支部長(12期)が 選出され、 出席者15名・委任状36通・合計51と総会の成立を確認した後、 議事進行に入りました。 資料確認後、まず、塩井支部長より昨年開催された関西支部設立20周年事業 について報告がありました。そして総務部・須田理事、学術部・吉岡理事、 広報部・高橋 啓理事、福祉部・山本 修平理事、会計部・須郷理事から 各部報告が行われました。 次に協議事項として、平成14年度会計決算報告、同監査報告、平成15年度 事業計画案、同会計予算案が協議され、活発な質疑応答の後、それぞれ 承認可決されました。
3名の会員の先生より、日頃の臨床で取り組んでいる事について発表がありました。
塩井先生は、6年前から松原市歯科医師会(大阪府)の高齢者部門の担当責任者をされており、訪問歯科診療の実施と認定審査を主に されております。今回の発表では、 日常の歯科臨床とは趣きを異にする訪問歯科診療の中で、脳梗塞後遺症により 摂食・嚥下機能に大きな障害を受け鼻腔チューブ栄養になったものの、口腔ケア・ 口腔リハビリテーションの実施により、経口摂取に切り替わったケース等につき 発表していただきました。今回の発表を通して、高齢社会におけるかかりつけ 歯科医として担当患者の様々なライフステージに応じた食生活を支えるための 知識・技術を持つことの重要性および歯科医師の役割の広さを再認識させて いただきました。
近年臨床医にもずいぶんと普及し始めた感のあるレーザーの中でCO2レーザーを臨床に取り入れられ、様々な 症例に臨床応用し、良好な結果を得られているようです。今回の発表では、我々が日常臨床でしばしば遭遇する P急発、GA、アフタ性口内炎、知覚過敏等の症例につき発表していただき 治癒が早いことが参加者の感想でした。今回出席の会員の中にも4名ほど 自医院でレーザーを使われている先生方がおられ、無くても臨床は可能だが あれば臨床の幅が広がるという意見がありました。あとは、コストの問題だけ< のようでした。
山田先生は北大卒業後、大阪大学歯学部歯科補綴学第二講座に在籍され、その後上記由井歯科医院に勤務され 由井院長が開発されたフィンデンチャーの研鑽を積まれています。今回の発表では、義歯の機能に必要な維持・支持・把持 の内、「維持」を中心に解説していただきました。難解な維持という機能に関して、モデル・ビデオ・臨床模型を通して分かりやすく 解説していただきました。今後、あと2つの支持・把持に関しても発表いただき、トータルでの義歯の機能について発表が聞きたい という、会員の声が多数ありました。